ナットボタンの特長や使用時の注意点とは

ナットボタンはボタンの中ではとても幅広く使用されている素材です。
しかし、あまり聞き馴染みのない素材のため、ナットボタンと聞いても知らない方も多いかと思います。

ナットボタンはタグアボタンとも言われ、原材料はタグア椰子という椰子の実から作るボタンです。
タグア椰子は、主に南米のエクアドルやコロンビアで栽培されており、熱帯雨林の中で育つ植物です。

この素材が注目されるポイントはその柄がまるで象牙のような柄であることから、植物の象牙とも言われているからです。
象牙のようなやわらかいアイボリーカラーと流線型の柄はとても上品な質感で人気があります。
また、エコ素材としても注目され、土にかえる素材としてナチュラル志向のアパレルブランドなどにも愛用されています。

もちろん、ボタン以外にもチェスの駒や民芸品やアクセサリーなどにも使用され、その加工は多岐にわたっています。

ボタンとしての最大の特長は前述のとおり、やわらかい柄です。
特に薄い色のボタンがわかりやすいのですが、ひとつひとつ柄が違いますがそれがまた天然のボタンらしさを感じさせます。

ナットボタンは染めることでいろいろな色にすることができるので、元々の色はアイボリーカラーですが、
ボタンとして使用する場合の多くは洋服のカラーに合わせて染色してから使用されることのが多いです。
天然の素材のため、濃淡が一つのボタンのなかでもあるため、自然なグラデーションになることも人気の理由です。
またその染色方法には2度染色することで、フチと中央をツートンカラーで表現することも可能で、当社でも人気の商品です。

取扱い時は、椰子の実のため、長時間水につけると含水します。そのため急激に乾燥したりすると割れの原因になります。
クリーニングの際は、水洗いを避けて石油系ドライクリーニングをおすすめします。

冬のあたたかみのあるジャケットやコート、またはニットにぜひ使ってみてください。